貴族フィラー・貴族ヒアルロン酸注入ってなに？リスクはあるの？

こんにちは。レナトゥスクリニック新宿院院長の三田です。今回はSNS等でよく目にする「貴族フィラー」について解説してゆこうと思います。

貴族フィラーとは？

貴族フィラーとは、鼻翼基部の凹みに対してヒアルロン酸等の充填材を注入し、凹みを埋める施術です。「鼻翼基部ヒアルロン酸」や「鼻翼基部フィラー」と呼ぶこともあります。

鼻翼基部の凹みとは、小鼻の横、ほうれい線の付け根あたりの凹みのことを言います。これを「鼻翼基部」と呼びます。ちょうど下の写真の、人差し指で押さえているあたりです。

なぜ「貴族フィラー」と呼ばれるのでしょうか？

元々、韓国で鼻翼基部にプレート等を入れて凹みを埋める手術を「Nobility Surgery」と呼んでいました。その日本語訳として、同様の手術を「貴族手術」と呼びます。そこから、ヒアルロン酸等の充填材を用いて鼻翼基部を埋める施術を「貴族フィラー」と呼ぶようになりました。

鼻翼基部の凹みが埋まることで、口元の突出感を改善する効果が得られます。また、もちろんほうれい線の改善も得られるため、若々しい印象やはつらつとした印象を与えることができます。

貴族フィラーにリスクはあるの？

実は、貴族フィラーはヒアルロン酸注入を行う部位の中でも特にリスクが高い部位です。皮膚壊死、うっ滞性静脈炎、感染、アレルギーなどの副作用が起こりえます。このため、信頼のできるクリニックと医師で施術を行うことが大切です。

小鼻の横には顔面動脈と呼ばれる血管の一部が通っています。顔面動脈は、細い枝を出しながら顔の広い範囲を栄養しており、その中の一本には網膜を栄養するものが含まれます。そのため、誤ってその動脈内にヒアルロン酸等のフィラーを注入してしまうと、動脈がフィラーによって詰まってしまいます。すると、詰まった先の組織に栄養が届かなくなり、皮膚が壊死してしまいます。網膜に栄養が届かなくなった場合は失明してしまうこともあります。
また、動脈の側には静脈が通っています。ヒアルロン酸等のフィラーが誤って静脈に入ってしまった場合は、静脈が詰まってしまいうっ滞性静脈炎という炎症を起こしてしまいます。
さらに、ヒアルロン酸等のフィラーを注入した部位が感染を起こしてしまったり、非常に稀ですがアレルギーが起こることもあります。
しかしながら、これらの重篤な副作用に関しては、貴族フィラーに限ったことではなく、ヒアルロン酸等のフィラー施術を行う上ではどの部位においても起こり得ます。
余談ですが、稀に脂肪注入を安全と勘違いしてらっしゃる方がいらっしゃいますが、脂肪でも塞栓は起こりますし、自分の細胞とはいえ一度体外に出たものは異物なので、感染のリスクもあります。

これらの副作用を完璧に避けることは難しいですが、上手い医師や良い信頼できるクリニックを選ぶことで、リスクを下げることができます。きちんと消毒を行うことや、針先を清潔に保つ、ヒアルロン酸の一時保管（一度使ったヒアルロン酸の残りを保管しておいて、次の機会に使うこと）をしない、安全な製剤を使う、などに注意することで、感染やアレルギーといったリスクをできる限り低くすることはできるかと思われます。

また、血行障害に関しても、注入の経験が十分にあり、解剖も熟知している医師が、逆血（シリンジ内に血が逆流してくること）がないか確認する、ゆっくりと（0.3ml/分以下）注入するなど、安全に留意して処置を行うことで、リスクを最小限にすることができるかと思われます。

貴族フィラーを行うときは、安全な製剤を用いており、症例数も豊富なクリニックを選ぶことが大事ですね。

当院では、厚生労働省の承認を得ているアラガン社の「ジュビダームビスタ」シリーズを用いて施術を行なっております。また、衛生上の観点から、一度患者様に使用した製剤を取り置きすることはしておりません。さらに、貴族フィラーの症例数も豊富にございますので、ご興味のある方は一度カウンセリングだけでもお越しいただければと思います。

貴族フィラーに使用するおすすめの製剤

当院では貴族フィラーを行う際には、アラガン社の「ジュビダームビスタ　ボリューマXC」「ジュビダームビスタ　ボリフトXC」のいずれか（もしくは両方）を用いて行いており、おすすめです。

ボリューマという製剤は固く、組織を持ち上げる力が強いため、鼻翼基部の下の骨（上顎骨という骨です）の上に注入することで、鼻翼基部を持ち上げて自然に陥没を埋めてくれます。しかしながらリスクの観点からあまりたくさんの量は注入できないため、ボリューマだけで不十分な場合は皮下の浅い層にボリューマより柔らかいボリフトという製剤を注入します。二つの製剤を組み合わせることで、より自然で満足度の高い効果を得られることができます。

一方で、下の写真のように、上顎骨の突出などが原因で、鼻翼基部の凹みが、小鼻の真横（写真の青矢印が指す部分）というよりはほうれい線の付け根の方（赤矢印が指す部分）で目立つ方は、ボリューマを併用せずボリフトのみで処置する場合もあります。

貴族フィラーのビフォーアフター症例写真

それでは、実際に施術した貴族フィラーの症例をいくつか見てゆきましょう。

（症例1）貴族フィラー20代女性、ボリューマ1cc + ボリフト1cc使用

20代の女性の症例です。鼻翼基部の凹みとほうれい線を気にされて来院されました。
鼻翼基部の凹みとしては強くありませんでしたが、ほうれい線も気になるとのことでしたので、鼻翼基部にボリューマを0.3ccずつ、ほうれい線部分にボリフトを0.5ccずつ注入しております。
二種類の製剤を併用することで、鼻翼基部とほうれい線が自然に、それでいてしっかりと改善しているのがわかる症例です。

（症例2）貴族フィラー40代女性、ボリューマ1cc + ボリフト1cc

40代の女性の症例です。鼻翼基部の凹みを気にされてご来院されました。この方は骨格的にも鼻翼基部の凹みがやや目立ちやすいタイプだったので、ボリューマを両側で1cc使用して凹みを持ち上げたのち、ボリフトを同様に両側で1cc使用して残った影の部分を処置しました。
こちらの症例でも、ボリューマとボリフトを併用することで、良好な結果を得ることができました。

（症例3）貴族フィラー20代女性、ボリューマ1cc

20代女性の症例です。鼻翼基部の凹みを気にされてご来院されました。
この方は鼻翼基部から伸びる影が薄かったのと、ほうれい線も目立たなかったため、ボリューマ1ccのみで処置いたしいました。
このかたのように、凹みの状態によっては、ボリューマ1ccのみでも良好な結果を得ることができる場合もあります。

（症例4）貴族フィラー40代男性、ボリフト2cc

40代の男性です。鼻翼基部の凹みとほうれい線を気にされてご来院されました。鼻翼基部自体の凹みは強くなかったのですが、ちょうどほうれい線の始まりあたりの凹みが目立つタイプであったため、ボリフトのみで処置しております。
この方はほうれい線自体も気にされていたため、左右で2cc使用し、良好な結果を得られました。

この他、レナトゥスクリニック新宿院院長の三田医師のInstagramにもたくさん症例を載せておりますので、ぜひご覧ください。

貴族フィラーピックアップクリニック

レナトゥスクリニック

レナトゥスクリニックの特徴と向いている方

レナトゥスクリニックは、ヒアルロン酸注入、ボトックス注射、糸のリフトアップに特化しており、特にヒアルロン酸は質の高いアラガン社ジュビダーム正規品を取り扱いをしています。このヒアルロン酸は、安全性、持続、仕上がりが良く、一度の施術で高い効果を実感できます。

また、料金が比較的安く、症例写真件数1000件以上の医師多数在籍のため、コストパフォーマンスが非常に高いです。さらに、各種無料サービスも充実しており、顧客満足度が高いクリニックと言えるでしょう。

レナトゥスクリニック東京田町院の評判・口コミ

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