眼の表面にボトックスが入っても大丈夫？眼球内にボトックスを注射したらどうなる？

ボトックスが眼の表面についてもほぼ問題ありません。眼球内に入った場合は対応が必要な場合があります。
レナトゥスクリニックでは¥2,200でボトックス注射が受けられます。

ボトックスが眼の表面についたらどうなる？

美容クリニックなどで行われるボトックス注射で「万が一ボトックスが目の表面についたらどうなるのか？」と不安になる方もいるかもしれません。ここでは、実際のリスクや影響、対処法について解説します。

眼の表面についた場合のリスク

ボトックスは神経終末でアセチルコリンの放出を抑える作用がありますが、これはあくまで注射によって筋肉内部に届けられた場合の話です。目の表面（角膜や結膜）についただけでは、このような筋肉麻痺作用は基本的に起こりません。

しかし、別の問題として以下のような影響が考えられます。

• 角膜や結膜への刺激・炎症
  ボトックスはタンパク質性の物質であり、防腐剤や他の添加物なども含まれている可能性があります。目の表面につくと、刺激によって結膜充血、痛み、異物感などが生じることがあります。
• 角膜びらん（角膜上皮障害）
  稀なケースですが、ボトックスの液体による化学的刺激で角膜の表面（上皮層）が一時的に損傷を受け、目が痛い、涙が止まらない、まぶしさを感じるなどの症状が起きる場合があります。

実際の症状はどのようなもの？

ボトックスが目の表面についた場合、以下の症状が現れる可能性があります。

• 目の痛みや異物感、ゴロゴロした感覚
• 目の赤み（結膜充血）や軽度の腫れ
• 涙が出やすくなる（流涙）
• 視界のぼやけやまぶしさ

筋肉の麻痺や視力低下のリスクは？

眼の表面についただけで、瞼の筋肉が麻痺したり、視力が永久的に落ちたりする可能性は非常に低いと考えられます。ボトックスは角膜や結膜表面からの吸収が極めて限定的であるため、深部の筋肉や神経に到達することはほぼありません。

ただし、強くこすったりすることで角膜に損傷を与える二次的なトラブルには注意が必要です。

眼の表面にボトックスがついた時の応急処置

もしボトックスが誤って眼の表面についた場合には、以下の応急処置を行いましょう。

• まずは速やかに流水または生理食塩水で眼をしっかり洗い流す。
• 洗い流した後も症状が続く場合は、早めに眼科を受診する。
• 自分で目を強くこすることは避ける（角膜損傷の原因になるため）。

まとめ：目に入らないよう十分注意を

眼の表面にボトックスがついたとしても、通常は深刻な筋肉麻痺などは起きません。しかし、刺激症状や一時的な眼の不快感は生じる可能性があるため、施術時には必ず目を閉じ、万一の場合は洗浄をしましょう。

眼球内にボトックスを注射したらどうなる？

ボトックス（ボツリヌストキシン）は筋肉の緊張を和らげてシワを改善したり、多汗症を治療したりする目的で使われます。しかし、「誤って眼球内に注射されてしまったらどうなるの？」と心配になる方もいるでしょう。ここでは、眼球内にボトックスが注射された場合のリスクや起こりうる症状を解説します。

眼球内に筋肉はある？

実は、眼球の内部には骨格筋（自分で動かせる筋肉）はありません。ただし、平滑筋（不随意筋）として「毛様体筋」「瞳孔括約筋」「瞳孔散大筋」という特殊な筋肉が存在しています。これらは自律神経によって調整され、意識的に動かすことはできません。

眼球内の筋肉にボトックスが作用した場合の症状

眼球内の筋肉は自律神経のうち副交感神経、交感神経に制御されています。そのため、もし眼球内にボトックスが注入されると、以下のような筋肉への影響が理論上考えられます。

• 毛様体筋（副交感神経支配）
  • 働き：水晶体の厚さを調節し、ピント合わせを行う筋肉。
  • ボトックスの影響：毛様体筋が麻痺し、ピント調節機能が失われます。近距離や遠距離への視力調整が困難になり、著しい視力低下を起こします。
• 瞳孔括約筋（副交感神経支配）
  • 働き：瞳孔を縮小させ、光の量を調節します。
  • ボトックスの影響：麻痺すると瞳孔が常に開いたまま（散瞳状態）になります。その結果、まぶしさや光過敏、ぼやけた視界が起こります。
• 瞳孔散大筋（交感神経支配）
  • 働き：瞳孔を拡大し、暗い場所での視力を調整します。
  • ボトックスの影響：交感神経は主にノルアドレナリンを放出するため、ボトックスによる薬理的影響はほぼありません。ただし、物理的な損傷を受ける可能性はあります。

2025.04.16

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大量注入による物理的な損傷リスク

もし大量に眼球内にボトックスが注入された場合、以下のような深刻な物理的ダメージが起こります。

• 急激な眼圧上昇（急性緑内障発作や眼球穿孔の可能性）
• 網膜剥離や硝子体出血などの深刻な眼内損傷
• 眼内感染（眼内炎）による失明の可能性

眼球内で起こりうる具体的な症状

実際にボトックスが誤注入された場合には、以下の症状が現れます。

• 急激な視力低下や失明のリスク
• 激しい眼痛や吐き気、頭痛
• 瞳孔が開きっぱなし（散瞳）、ピントが合わせられない状態（調節障害）
• 複視（物が二重に見える）や視界のぼやけ

誤注入が起きてしまった場合の対応

このような誤注入が起きた場合には、迅速な専門的処置が必要です。眼科専門医を受診し、以下の緊急処置を行います。

• 眼圧降下薬や硝子体切除術による緊急的治療
• 感染予防のための抗生剤投与
• 硝子体出血や網膜損傷があれば、それらへの外科的治療

まとめ：眼球内へのボトックス注射は絶対避けるべき

ボトックス治療は正しく行われれば非常に安全な治療ですが、万が一眼球内に注入されると、深刻な後遺症を引き起こす可能性があります。これらの理由から、眼球内へのボトックス注射は絶対に行ってはならず、解剖学的理解や十分な技術を持つ医師によって正確に施術されることが重要です。

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