ゴルゴラインは、目頭の下から耳の方に斜めにのびるくぼみのことです。この線があると、いっきに老け顔や疲れ顔に見られてしまいます。ゴルゴラインは医学用語ではなく、漫画の「ゴルゴ13」の頬にある線が似ていることから呼ばれたものです。他にも「ミッドチークライン」「インディアンライン」ともいわれます。
目次
ゴルゴラインが深くなる原因は?
ゴルゴラインが深くなる(濃くなる)原因は、皮膚を支える構造の衰えです。皮膚は骨、靭帯、筋肉、皮下脂肪が内側から支えることで、ハリのある肌を保っています。しかし、年齢を重ねると徐々にそれらの構造が衰退してくるため、たるみやくぼみとなってゴルゴラインを目立たせてしまいます。ゴルゴラインが目立ってくると、下の写真のようにあるかないかで10才ほど印象が変わってしまいます。目の下の皮膚がたるむことで、影になってしまった部分がゴルゴラインとして見えてきます。目の下の皮膚は垂れ下がっているのに、ゴルゴラインの真下の靱帯が頬を引っ張ろうとするため、結果くぼんでしまうのです。これから、皮膚が垂れ下がってしまう原因について解説していきます。
生理的なもの
ゴルゴラインは骨格でもともと目立つ方もいらっしゃいます。頬にエクボのようにできることもあり、小さなこどもでも目立つことがあります。若くても目立って見える方もいれば歳をとっても見られない人もいるため、ゴルゴラインは全員が目立つというものではないのです。頬にはりつやがあるとゴルゴラインがあってもチャームポイントになる方もいます(女優の永野芽郁さんの頬にもあります)。
骨の萎縮
顔の骨密度が低下すると、目の周りの骨(眼窩)は萎縮して広がってきてしまいます。頬骨や上顎の骨もへこみ痩せこけてしまいます。骨は、その上にある筋肉や脂肪、靭帯、皮膚を支えています。土台が縮んでしまうと、支えられなくなった皮下の組織がたるんでしまい、頬の膨らみがなくなるためゴルゴラインがより目立ってしまうのです。
靭帯の衰え・ゆるみ
靭帯は皮膚と骨をつないでハリを出す働きをしています。頬に関係する靭帯はzygomatic ligamentといいます。靱帯がゆるむと緊張がなくなるため、皮膚を保つ力が弱くなります。皮膚の重みが重力に勝てなくなってしまうので下に落ちてきます。目の下と頬の脂肪がたるんで垂れ下がると、その間にあるzygomatic ligamentは皮膚と癒着したままなので、落ちてきた脂肪にサンドイッチされた状態でくぼんでしまいゴルゴラインが深くみえてしまうのです。
脂肪の減少・移動
頬の脂肪は、加齢とともに少なくなってきます。脂肪は皮膚をもちあげて若々しい肌を保つ動きがあるため、脂肪が足りなくなると肌のボリュームが減り皮膚が余ってしまいます。すると皮膚がたるんだりくぼんだりしてゴルゴラインができてしまうのです。
頬の脂肪が膨らんでいて嫌だ、という理由で脂肪吸引してしまう方がいらっしゃいますが、頬の脂肪は若々しい肌の象徴でもあります。脂肪吸引などで無闇に脂肪をなくしてしまうと皮膚がたるんでしまう原因となり、よりゴルゴラインを強調することになってしまいます。
ゴルゴラインを消すには?
ゴルゴラインは加齢とともに進行する骨量の減少・萎縮や靭帯の衰えによって引き起こされるので、マッサージやスキンケアでの改善は残念ながら難しいです。まちがったケアをしてしまうと、悪化を招くこともにもなります。
ゴルゴラインを根本から改善するには、美容皮膚科・外科の治療を視野にいれましょう。施術はさまざまあり、顔立ちや肌の状態、希望の形に応じて提案・アドバイスをもらえるでしょう。
治療法① ヒアルロン酸注入
ゴルゴライン治療において最も効果的な施術です。
ヒアルロン酸注入はアレルギーなどの副作用も少なく、施術時間も15分程度で終わります。注入後のキズ痕も、注射針のところだけなのですぐに治ります。
ゼリー状の見た目・弾力があり、皮膚のたるみや靭帯がゆるんだ部分を補うように注入して肌のハリを出します。ゴルゴラインへの注入は目の下1〜2箇所に注射していきます。ゴルゴラインの溝が埋まって線が消えるだけでなく、ボリュームがでることで頬の脂肪がひっぱり上げられほうれい線がうすくなります。顔にメリハリがでて中顔面が短く見えるので、小顔効果にもなります。
持続期間は、製剤によりますが半年〜1年半と長持ちです。美容施術の中では、気軽に受けられてコストパフォーマンスのいい美容施術となっています。
治療法②高周波・超音波の照射治療
代表的な治療法の一環として、高周波や超音波の照射治療があります。具体的な施術には、サーマクールや高密度焦点式超音波治療(HIFU・ハイフ)が挙げられます。これらの治療は高周波や超音波を照射し、その熱エネルギーにより皮膚を引き締め、コラーゲンやエラスチンの産生を活性化させることを目的としています。ゴルゴ線に対してもたるみを引き締める効果が期待されます。
治療法③糸リフト(スレッドリフト)
トゲのついた特殊な糸(時間が経てば溶ける)を用いて、垂れ下がってしまった脂肪や皮膚をもちあげ、下がってこないように留める施術です。物理的にひき上げるため、もち上げる力は他の施術よりも強くなります。
結局何が一番がいいの?
簡単かつ、ナチュラルな仕上がり、そして注入した瞬間に完成するヒアルロン酸注入が最も効果的です。アラガン社の製剤であれば持続期間は12〜18か月と長い期間保つことができます。
まとめ
ゴルゴラインは皮膚、皮膚を支える構造の衰えによるものだということがお分かりいただけたでしょうか。靱帯がゆるんだり、脂肪が減って頬のボリュームがなくなってたるんだ皮膚は、どんどん重力に負けて垂れ下がってきます。ゴルゴラインは顔に影を作ってしまうため、ほうれい線と同じく疲れ顔に見えてしまう原因となります。
こうなると皮膚のセルフケアだけでは間に合わなくなり、老化していく一方になってしまいます。早めに医師に診察してもらい、適切な美容治療を受けることが老化を防ぐことにつながります。アンチエイジングは今日からはじめましょう!
レナトゥスクリニックでは医師による無料カウンセリングをおこなっております。患者様のお顔の状態を診察してひとりひとりに寄り添った美容施術ができますし、いらないと思った施術は無理に勧めることはありません。お気軽にご相談ください。
監修医師一覧(専門医情報)
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レナトゥスクリニック 新宿院院長私は患者として、医療脱毛、ボトックスやヒアルロン酸はもちろん、様々な施術を受けてまいりました。
自分自身で口コミや評判、症例などを調べて美容クリニックへ行き、成功したこともあれば失敗したこともあります。
このような経験をしてきたからこそ、本当に良い美容医療を責任感を持って提供したいという強い意志があります。
美容業界に携わる今、皆さまの美しくなりたい気持ちに真摯に応え、誠実な美容医療を提供していきたいと強く考えております。
小さなお悩みも、長年のコンプレックスも、お力になれればと存じます。
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東京女子医科大学出身、美容施術経験多数(なんでも聞いてください!)、instagram、Tiktok、X(旧Twitter)