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赤みの原因
医療脱毛のカウンセリングに行くと、医師から副作用の説明があります。
その1つに、赤みがありますが、口頭での説明や同意書に記載があっても、患者様がしっかりと文面を読んでいない場合もあり、いざ肌トラブルが起こった際に戸惑ってしまう方も多いようです。
医療レーザー脱毛や医療針脱毛の後に、赤みが出てしまう場合があります。
中には医療ミスを疑ってしまう方もいらっしゃると思いますが、脱毛後の赤みについてはほぼ必ず起きる現象なので安心してください。
医療脱毛は、細胞を破壊する行為を行なっているので、多少の赤みや浮腫は必ずと言っていいほど起き、避けられません。
この原因には、以下の理由が考えられます。
脱毛のレーザーで起きた炎症
医療脱毛の仕組みは、「レーザーを毛のメラニン色素に反応させ、その周囲の細胞を破壊することで永久減毛をする」というものです。
レーザーがメラニンに反応すると、その周囲の温度は100℃以上の高温に達します。
つまり、レーザーを照射した毛穴の周囲の細胞は高温により破壊されて、その傷の修復をしようとするので炎症反応が必ず起きるのです。
また、お肌にはシミなど、少し茶色いメラニン色素を含んだ場所もあるでしょう。
その部位と周辺も同様にレーザーでダメージを受け、炎症反応が起きる可能性があります。
脱毛のレーザーで起きたアレルギー反応
アレルギー反応でも同様に、毛穴に一致した赤色の皮疹が見られます。
普通の赤みと違う主な点は、「医療脱毛後6~72時間後に出現」と少し施術から時間の経過が必要で、症状に「痒み」を伴うかどうかです。
レーザー脱毛で破壊された毛包からの抗原が引き金となる要因が指摘されています。
治療は、抗ヒスタミン薬内服とステロイドの塗り薬を行います。
蕁麻疹と同時に出現することもあり、蕁麻疹が強く出た場合はアナフィラキシーショック(血圧低下、呼吸困難)への移行に注意が必要です。
アレルギー反応について詳しくは以下で解説をしています。
その他
その他、上記に当てはまらない赤みが出た場合には、医療脱毛が原因ではない赤みが、偶然その時に出たなどの可能性もあります。
すぐに脱毛をしたクリニックの医師に問い合わせをしましょう。
レナトゥスクリニックでは、公式LINEですぐに対応をさせていただきますのでご安心ください。
赤みの出やすい部位・脱毛器
自分の出た赤みが異常なものななか、通常なものなのかを判断できる1つの目安として、部位と脱毛器で赤みの出やすさが変わる、ということを知っておいても良いでしょう。
毛が太い部位
太い毛は、メラニン量が当然多くなっています。
メラニン量が多いと、レーザー脱毛で反応し、発生する熱も高くなりやすくなります。
毛の周囲の細胞が、より高温で傷害を受けるので、より大きなダメージを受けることになります。
このより大きなダメージによって、結果的に炎症反応も大きくなってしまいます。
毛が密集している部位
毛が密集していると、毛の周囲の細胞が受けるダメージが熱がこもり大きくなってしまいます。
毛が太くて、毛が密集している場所では、熱がこもりやすく、ほぼ赤みが出てしまいます。
逆に毛が疎だと、毛が太くてもあまり赤みが出ないケースもあるでしょう。
赤みが出やすい部位
毛が太くて、密集しているのは脱毛初期(だいたい5回目くらいまでを指します)の
ワキ、VIO、ヒゲ、髪の毛部分が赤みが出やすいです。
逆に、毛が太くない
前腕や下腿は赤みが出にくいです。
下腿に赤みや浮腫が出た場合は、アレルギー反応や蕁麻疹の可能性があるため、すぐにクリニックに連絡をしましょう。
パルス幅の設定で赤みのでやすさが変わる
レーザー脱毛施術直後から、毛穴に一致して炎症症状が出ることはよくあります。
この毛嚢炎症状は、パルス幅(照射時間幅)が短いほど強く出ます。
照射時間幅が短めのアレキサンドライトレーザーでの脱毛の際には、この毛嚢炎症状を治療の適正出力の指標にするくらいです。
ただし、現在では、この赤みは出さないで脱毛したほうがスマートとの考えから、長めのバルス幅が好まれることもあります。
パルス幅の推奨値は脱毛器とメーカーごとに異なります。
例えば、ジェントルマックスプロプラスは2~20msecと短めのパルス幅が推奨されていますが、エリートiQでは20~30msecと少し長めのパルス幅が推奨されています。
ジェントルマックスプロプラスの方が、脱毛の効果は出やすい可能性はありますが、赤みも出やすい可能性があります。
赤みの対処法とどれくらいで治るのか
炎症への対処法
照射直後は、毛包周囲に赤み(紅斑)やポツポツとした丘疹が出現します。
通常数分〜24時間以内には消失します。
レーザー照射後の赤みや発疹は数日間で自然にほほ消失します。
冷やす必要も特にありません。
必ずしも抗炎症軟膏等を使用する必要はありません。長引く場合はステロイド外用で治療をします。
もし、この反応が強く出た場合や長引いた場合、処置後のホー ムケア指示がないと「なにもしてくれなかった」とクレー ムになるので、念のためステロイド軟膏を処方しているクリニックも多いようです。
赤みが出た場合の過ごし方
処置部分を掻いてしまったり、日焼けをしてしまうと、色素沈着のリスクが高くなるので避けるようにしてください。
化粧水・日焼け止め・保湿剤など(ヘパリン類似物質は別で炎症を改善します)もなるべく塗らないようにして、刺激を減らして早く炎症を治めることが重要です。
PIHが長引いたり、肝斑に移行したりすることを防がなければいけません。
もしPIHになってしまった場合には、さらに保湿と日焼け対策をしっかりとしてください。
よくある質問
針脱毛での赤みの方が長いと聞いたのですが?
基本的にはレーザー脱毛と同様に、数日で赤みが改善することが多いでしょう。
しかし、点状の赤みが長めに続く(1カ月前後)患者様がまれにらっしゃいます。
もし、硬毛化部位の腕などを治療するのであれば、長袖を着用する秋~春に かけて治療を行うことを推奨します。
ニキビの赤みは医療脱毛で改善しますか?
アレキサンドライトレーザーでニキビの赤みが改善する、という意見があります。
これはアレキサンドライトレーザーが毛細血管を直接的に減少させて赤みが減るのではなく、ニキビの毛穴の毛が焼けてなくなることによって、炎症が軽減して赤みが減ると考えたほうがよいという意見があります。
まとめ
医療脱毛後には赤みが出るのは普通のことで、通常数分〜24時間以内には消失します。
長引く場合はステロイド軟膏を使用し対処します。
赤みが出た後の過ごし方は、刺激を減らして早く炎症を治めることが重要です。