医師が教える医療脱毛の「深淵」
医療脱毛の「パルス幅」とは?
熱緩和時間との関係や2msの重要性をマニアックに解説
多くの人は「脱毛機の出力(ジュール数)」ばかりを気にしますが、実はそれと同じくらい、あるいはそれ以上に重要なパラメーターがあります。
それが「パルス幅(照射時間)」です。
パルス幅を1ミリ秒単位で調整できるかどうかで、産毛が抜けるか、硬毛化を防げるか、火傷せずに攻められるかが決まります。
この記事では、教科書レベルの理論から臨床現場での応用まで、徹底的に深掘りします。
目次
- 1. そもそも「パルス幅(Pulse Width)」とは?
- 2. 脱毛理論の核心「熱緩和時間(TRT)」とパルス幅
- 3. ジェントルマックスプロプラスの「2ms」が革命的な理由
- 4. 「硬毛化」対策としてのパルス幅調整
- 5. まとめ:パルス幅を操れるクリニックを選べ
1. そもそも「パルス幅(Pulse Width)」とは?
パルス幅とは、「レーザー光が発振されている時間(照射時間)」のことです。
単位はミリ秒(ms, msec)で表されます。
ショートパルス(短い)
🔥
「ボッ!」と一瞬で燃やす
エネルギーが凝縮され、瞬間的な破壊力が高い。
(例:2ms, 3ms)
ロングパルス(長い)
🔥🔥🔥
「ジワ〜ッ」と長く炙る
エネルギーが分散され、マイルドに加熱する。
(例:10ms, 20ms〜)
【マニアック解説】ピークパワーとの関係
同じエネルギー量(例えば10ジュール)を照射する場合、パルス幅が短いほど、瞬間的な「ピークパワー(W)」は高くなります。
逆にパルス幅を長くすると、ピークパワーは下がります。
硬い氷を割る時、金槌で「コンコン(長)」と叩くか、「ガツン!(短)」と叩くかの違いに似ています。硬いもの(破壊しにくい毛)には、短いパルス幅の衝撃が必要なのです。
2. 脱毛理論の核心「熱緩和時間(TRT)」とパルス幅
なぜパルス幅を調整する必要があるのか?
それは、「選択的光熱融解理論(Selective Photothermolysis)」を成立させるためです。
この理論の肝となるのが「熱緩和時間(Thermal Relaxation Time:TRT)」です。
熱緩和時間(TRT)とは?
ターゲット(毛)がレーザーで加熱された後、熱が周囲に逃げて温度が半分に下がるまでの時間のこと。
「ターゲットの大きさ(太さ)」に比例します。
| ターゲット | 大きさ | 熱緩和時間 (TRT) | 必要なパルス幅 |
|---|---|---|---|
| 太い毛 (剛毛) | 大きい | 長い (数10ms〜) | 長くてもOK (10〜40ms) |
| 細い毛 (産毛) | 小さい | 非常に短い | 短くないとダメ! (2〜3ms) |
| 表皮 | 極薄 | 極短 (3〜10ms) | 本来はこれより長く (※冷却で解決) |
鉄則:パルス幅は TRT より短くせよ
ターゲットを破壊するには、熱が逃げるスピードよりも速く(短い時間で)熱を叩き込む必要があります。
太い毛は冷めにくいので、長いパルス幅でも熱が溜まります。
しかし、産毛のような細い毛はすぐに冷めてしまうため、のんびり照射していると熱が逃げてしまい、破壊温度まで達しません。
これが、「産毛が抜けない」最大の原因です。
3. ジェントルマックスプロプラスの「2ms」が革命的な理由
従来のジェントルマックスプロは、最短パルス幅が3msでした。
これでも十分高性能ですが、極細の産毛のTRT(熱緩和時間)はそれよりも短い場合があり、理論上破壊しきれないケースがありました。
最新の「プロプラス」は、これを2msまで短縮することに成功しました。
たった1msの差ですが、この微細な領域での1msは、ピークパワーの次元が違います。
従来機
3ms
最新機
2ms
【データ検証】2msの実力
実際の比較研究において、特にヤグレーザーを用いた場合、2msでの照射は3msと比較して約10%も減毛率が高かったというデータがあります。
「産毛」や「しぶとい残り毛」を根こそぎにするためには、この2msという切れ味が不可欠なのです。
4. 「硬毛化」対策としてのパルス幅調整
脱毛の最大のリスク「硬毛化(毛が逆に濃くなる現象)」。
原因は完全には解明されていませんが、有力な説の一つに「中途半端な加熱による活性化(生殺し)」があります。
対策A:2msで「瞬殺」する
中途半端に温めるから活性化するのです。
プロプラスの2msという超短パルスで、一気に破壊温度まで持ち込み、活性化する暇を与えずに焼き切るアプローチです。
対策B:ロングパルスで「じっくり」
逆に、パルス幅を長くして、じっくりと熱を伝え、周囲の組織ごと変性させるアプローチもあります。
重要なのは、「パルス幅を自在に操れる機械」と「それを判断できる医師」がいることです。
5. まとめ:パルス幅を操れるクリニックを選べ
多くのクリニックでは、事故を防ぐためにパルス幅を固定(長めに設定)しています。
しかし、それでは「安全だが、産毛は抜けない」という結果になりがちです。
レナトゥスクリニックのこだわり
- ✅ ジェントルマックスプロプラス(2ms対応)を全台導入
- ✅ 医師の指示のもと、毛質に合わせてパルス幅を調整
- ✅ 出力制限なし × 最適パルス幅で限界まで攻める
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コース終了後の仕上げには針脱毛(ニードル脱毛)の併用にも対応しています(効果には個人差があります)。
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レナトゥスクリニック東京田町院
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この記事の監修者
レナトゥスクリニック統括院長 副田 周医師
国立富山大学医学部医学科卒業。大手美容外科院長を経て、医療脱毛特化のレナトゥスクリニックを開業。医療レーザー脱毛における安全性とプロトコル設計に注力し、レーザー機器の特性に応じた出力・パルス幅・スポットサイズの個別最適化を行います。主力機器『GentleMax Pro Plus』を用い、肌質・毛質ごとの設定を医師管理下で運用しています(効果には個人差があります)。
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Allergan社 ジュビダームビスタ®認定医/ボトックスビスタ®認定医/レーザー脱毛士








