医師監修レベルで徹底解説
トリキュラーで生理日を遅らせる全手順
初めての方や予備シートがない場合の対処法も完全網羅
重要
「来週の旅行、生理と被りそう…」「受験や結婚式の日だけは生理を避けたい」
そんな時、ピルでの調整は非常に有効ですが、「普段から飲んでいる人」と「初めての人」ではやり方が全く異なります。
あなたはどちらですか?
※ここを間違えると、旅行当日に生理が来てしまったり、副作用で体調を崩す原因になります。ご自身の状況に合わせて読み進めてください。
目次
B. 普段ピルを飲んでいない人が生理を遅らせたい場合
これから初めて生理日を調整したい場合、「次の生理まで何日あるか」で対応が大きく変わります。
ケース1:生理予定日が「2週間以内」に迫っている
結論:トリキュラーでは間に合わない可能性が高いですが、チャレンジするなら「黄色の粒」を使います。
トリキュラー(低用量ピル)はホルモン量が少ないため、生理直前から飲み始めても生理を食い止めるパワーが足りず、失敗する(出血が始まる)可能性が高いことはご理解ください。
🩺 それでも「手持ちのトリキュラー」で試す場合
生理を遅らせる効果が期待できるのは、ホルモン量が一番高い【黄色の粒】だけです。
赤や白の粒では効果がありません。
📅 今日からできる最善の方法
- ➤ 今日から毎日1錠、黄色の粒だけを飲んでください。
- ➤ 毎日同じ時間に飲むと成功率が上がります。
- ➤ 生理を遅らせたい期間が終わるまで飲み続けます。
- ➤ 飲むのをやめてから2~4日で生理が来ます。
⚠️ 知っておくべきリスク
- 完全に止まらない:短期間(1〜3日)なら成功することもありますが、服用中でも出血が始まることがあります。
- 副作用:頭痛、吐き気、むくみが出ることがあります(体が慣れるまでの症状です)。
- 不正出血:少量の茶色い出血が出ることがありますが異常ではありません。
確実性を求めるなら、婦人科で「中用量ピル(生理移動用)」を処方してもらうことを強く推奨します。
ケース2:生理予定日が「1ヶ月以上先」の場合
まだ時間があるなら、トリキュラー(低用量ピル)を使って体に負担をかけずに調整可能です。
- 次の生理の初日からトリキュラーを飲み始める。
- 毎日1錠ずつ飲み、体を慣れさせる。
- 生理を避けたい日が過ぎるまで飲み続け、生理を遅らせる。
A. 普段からトリキュラーを服用している人の手順
すでに服用中の方は、手持ちのシートと予備のシートを使って簡単に調整できます。
トリキュラーは錠剤の色で成分が違うため、必ず「黄色い錠剤」を使うのがポイントです。
実践ステップ
今のシートを「黄色」まで飲みきる
現在飲んでいるシートの21錠目(最後の黄色)まで、通常通り飲みきってください。
(※28錠タイプの白い偽薬は飲みません)
休薬せず「予備シートの黄色」を飲む
21錠目を飲み終えた翌日から、休薬期間を挟まずに、新しい予備シートの「黄色の錠剤」を飲み始めます。
※予備シートの赤や白は飛ばして、いきなり黄色から飲みます。
遅らせたい日数分だけ飲む
イベントが終わるまで、予備の黄色を毎日1錠ずつ飲み続けます。
(例:3日遅らせたいなら黄色を3錠飲む)
服用ストップ → 生理が来る
飲み終わると、2〜3日で生理(消退出血)が始まります。
⚠️ 再開のタイミングに注意!
生理を遅らせた後は、「飲むのを止めてから7日間休薬し、8日目から新しいシートの1錠目(赤茶色)」を開始してください。
生理が来た日からカウントするのではなく、「休薬7日」を厳守することで避妊効果が継続します。
今すぐチェック!私は生理を遅らせることができる?セルフ判断チャート
「生理をずらしたいけれど、今からでも間に合うの?」
生理日移動は、生理予定日までの残り日数によって「飲むべき薬」や「成功率」が大きく変わります。
病院に行く前に、まずは自分の状況を以下のチャートで確認してみましょう。
Q. 現在、低用量ピル(トリキュラーなど)を服用していますか?
Q. (飲んでいない方へ)次の生理予定日まであと何日ですか?
【判定A】服用中の方:余裕を持って調整可能です
◎ 成功率:高
手持ちのシートと予備のシートを使えば、確実に来る生理を先送りにできます。失敗のリスクはほとんどありません。
予備の「黄色い錠剤」を用意して、飲み方の手順を確認してください。
【判定B】未服用・7日以上前:調整可能です(病院へGO)
○ 成功率:中〜高
まだ間に合います。ただし、市販薬や通販を待っていては手遅れになる可能性があります。
今日〜明日中に婦人科を受診し、「中用量ピル(プラノバール)」を処方してもらってください。確実性を高めるため、トリキュラーではなく中用量ピル推奨です。
【判定C】未服用・3日〜6日前:ギリギリのラインです
△ 成功率:五分五分(条件付き)
かなり緊急度が高い状態です。低用量ピル(トリキュラー)では失敗します。
「今日中に」婦人科に行き、医師に「生理予定日直前だが、どうしても遅らせたい」と相談してください。中用量ピルであれば間に合う可能性がありますが、服用中に生理が来てしまうリスクも理解しておく必要があります。
【判定D】未服用・2日以内:手遅れの可能性が高いです
✕ 成功率:低(失敗リスク大)
残念ながら、生理を食い止めるのは非常に難しい時期です。
今から強い薬を飲んでも、薬の作用が効き始める前に生理(出血)が始まってしまう可能性が高いでしょう。無理に服用すると「生理痛+薬の副作用(吐き気)」で体調が悪化し、イベントを楽しめなくなる恐れがあるため、今回は生理を受け入れることをお勧めします。
【判定E】すでに出血がある:生理を止めることはできません
✕ 不可
一度始まってしまった生理(子宮内膜の剥離)を、薬で即座に止めることはできません。
通常通り生理期間を過ごしてください。次回のイベントに向けて生理日を調整したい場合は、生理5日目までに受診することで「次の生理」を早める調整が可能です。
よくある質問(トラブルシューティング)
Q. 予備のシートがないのですが?
今のシートの残っている錠剤(赤や白)で代用することはできません(ホルモン量が違うため失敗します)。
かかりつけ医で予備シートをもらうか、中用量ピルを処方してもらいましょう。
Q. 最大何日まで遅らせられますか?
7日〜10日程度が限界です。
それ以上飲み続けると、服用中に不正出血が起きてしまう可能性が高いです。長期の移動が必要な場合は医師にご相談ください。
Q. 2錠飲めば確実ですか?
絶対にやめてください。
自己判断での増量は、激しい吐き気や血栓症のリスクを高めます。効果が保証されるわけでもありません。










