脱毛のカウンセリングに行くと、必ずと言っていいほど「毛周期」という言葉を聞くと思います。
「毛周期に合わせて」2-3ヶ月おきに脱毛照射をしてください、と言われることが多いと思います。
とあるクリニックでは、1ヶ月で良いと言われたけれど、本当ですか?とよく質問されます。
実際には、何ヶ月に1回の脱毛が良いのでしょうか?
これを理解するためには、毛の構造と毛周期を理解する必要があります。
目次
毛周期を理解するために、毛の構造を知りましょう
まずは、毛の構造についてお話しします。
毛周期と何の関係があるの?と思うかもしれませんね。
毛周期には成長期・退行期・休止期の3つの期間がありますが(後で詳しく説明しますね)、実はこの期間毎に毛の構造が変化しているのです。
この毛の構造を理解することで、なぜ毛周期が医療脱毛において重要なのか、理解できるようになりますよ。
上の図は、毛の断面図です。
①、②、③、④の部分はそれぞれ、
①毛包
②毛球部
③毛乳頭
④毛母(毛母細胞)
と呼ばれます。
①毛包
毛を取り囲む管状の組織を毛包と呼びます。
毛を皮膚に固定する役割もあります。レーザーでこの組織が変性することで、毛は抜け落ちることになります。
②毛球部
毛包基部の膨らんだ部位を毛球部と呼び、ここに毛乳頭があります。
毛乳頭は、毛包に覆われています。
③毛乳頭
毛球部の中央にあり、毛包の表皮細胞からできています。
④毛母(毛母細胞)
毛包のうち、毛乳頭を取り囲む一列の細胞を毛母細胞と呼びます。
この毛母細胞から毛が作られているとも考えられています。医療脱毛で、この部位を破壊することにより確実に脱毛を完了することができます。
毛周期には成長期・退行期・休止期の3つの期間がある
毛が発育する一定の周期を「毛周期」と呼びます。毛周期は3つの期間から構成されます。
①成長期
②退行期
③休止期
に分かれます。
つまり、毛周期=①成長期+②退行期+③休止期という関係が成り立ちます。
この毛周期毎に毛の構造が変化していきます。次の図をご覧ください。
この3つの期間について、詳しく説明をしていきます。
毛には「固定部」と「変動部」の2つがあり、「変動部」のみ構造が変化することがポイントです。「固定部」は変化することなく、毛が成長し抜け落ちていくのです。
①成長期
読んで字のごとく、毛が成長している期間、つまり、毛が伸びている期間です。
変動部の毛が成長します。
医療脱毛では、この成長期にのみ変動部に出現する毛乳頭の毛母細胞を破壊することで、永久脱毛を完了します。この時、バルジ領域と呼ばれる部位も同時に破壊されていると考えられます。バルジ領域は固定部の下端あたりに位置しているので、毛乳頭より浅いバルジ領域は、毛乳頭を破壊する際には同時に破壊されていると素直に考えることができます。
毛が成長期に入ると、毛包表皮は細胞分裂を繰り返して下行し、毛乳頭を形成します。
毛乳頭を覆う毛包表皮細胞は毛母細胞となり、毛が作られ始めます。
新しい毛が作られることで、古い毛は脱落します。
成長期が終わると、退行期に入ります。
②退行期
退行期に入ると、毛包の収縮が始まります。
退行期では、図の通り変動部が収縮しているため、毛母細胞を破壊することができません。この時、固定部はバルジ領域にはレーザーが反応すると考えられますが、実際にこの時期の毛に医療脱毛をしても脱毛は出来ませんでした。
バルジ領域を破壊しても、永久脱毛は可能だと以前は考えられていましたが、今は違います。
バルジ領域から毛母細胞までを全体的に破壊しなければならない、と考えられています。
退行期では細胞分裂も止まるため、毛はそれ以上伸びなくなります。
退行期が終わると、休止期に入ります。
③休止期
休止期に入ると、毛包は細胞分裂出来なくなり、変動部がどんどん短くなっていって皮膚の表面のほうに上がって行きます。
その後、毛は新たに成長期に入った毛に押し出されて抜け落ちます。
この①〜③を繰り返すことで、毛は、生えたり抜けたりを繰り返します。
ここで、よく読んでいただくと、毛をはやす「毛母細胞」が毛包表皮から作られているのは、「成長期」の間だけだということがわかります。
これは、「毛母細胞」は「成長期」にしか見られないため、「毛母細胞」を破壊できる時期が「成長期」のみとなってしまうことを意味します。
このため、脱毛される毛は「成長期」にいる毛のみ、となるわけです。
下の図を見て頂くとイメージがつきやすいかもしれません。(図のピンクが毛母細胞、紫が毛乳頭、水色が毛包表皮細胞)
蓄熱式脱毛は毛周期に関係なく脱毛が◯◯◯◯
さて、成長期の毛にしか医療脱毛は効果がないとわかりましたね。
これは、蓄熱式であろうと成長期にしか効果がありません。蓄熱式だとバルジ領域がターゲットになるため、退行期、休止期の毛にも効果があるという意見は妄想であるため、注意が必要です。
蓄熱式脱毛は毛周期に関係なく脱毛ができない。が答えです。
毛周期は体の部位毎に違う
成長期の毛にしか効果がないとわかりましたね。
それでは、成長期の毛が最も多く生え揃う時に医療脱毛を行うことが最も効率の良い脱毛になるということが考えられます。
体の部位毎の毛周期をみてみましょう。
部位 | 休止期(%) | 成長期(%) | 休止期の期間 | 成長期の期間 |
頭皮 | 13 | 85 | 3〜4ヶ月 | 24〜72ヶ月 |
顎髭 | 20 | 70 | 2,5ヶ月 | 12ヶ月 |
上口唇 | 35 | 65 | 1,5ヶ月 | 4ヶ月 |
腋窩 | 70 | 30 | 3ヶ月 | 4ヶ月 |
陰部 | 70 | 30 | 3ヶ月 | 4ヶ月 |
上肢 | 80 | 20 | 4,5ヶ月 | 3ヶ月 |
下肢 | 80 | 20 | 6ヶ月 | 4ヶ月 |
乳房 | 70 | 30 | ー | ー |
参考文献
)Fuchs M. Thermokinetic selectivity-a new highly effective method for permanent hair removal:experience with the LPIR alexandrite laser. Derm Prakt Dermato1.1997;5:1-7.
成長期の割合も、成長期の期間も体の部位毎にバラバラですね。
毛周期と医療脱毛の実際
毛周期に合わせて脱毛をする、とはどういうことなのでしょうか?
例えば、顎髭について考えてみましょう。
成長期の割合が70%と高く、成長期の期間が12ヶ月です。
成長期の割合が常に高いので、高頻度に脱毛を行っても、生えてくる毛は成長期の可能性が70%と高く、月に1回脱毛をしても効果がありそうですね。顎髭の休止期が2.5ヶ月なので、2.5ヶ月後には休止期に入っていた毛が全て成長期に入っていると考えられるため、2.5ヶ月後の脱毛では再度、最大70%の毛を減らすことが出来ると考えられます。実際には、70%とめちゃくちゃ脱毛できそうですが、毛母細胞の皮膚からの深さが深いために、そんなに脱毛はできません。また、1ヶ月に1回の脱毛で良好な結果が出ています。
例えば、ワキについて考えてみてみましょう。
成長期の割合が30%と低く、成長期の期間が4ヶ月です。
成長期の割合が常に低いので、高頻度に脱毛を行うと、生えてくる毛は成長期の可能性が30%と低く、月に1回脱毛では効率が悪そうです。ワキの休止期が3ヶ月なので、3ヶ月後には休止期に入っていた毛が全て成長期に入っていると考えられるため、3ヶ月後の脱毛では再度、最大30%の毛を減らすことが出来ると考えられます。実際には、ワキの毛の毛母細胞は皮膚から浅いために、比較的簡単に脱毛をすることが出来ます。また、2~3ヶ月に1回の脱毛で良好な結果が出ています。
毛周期と医療脱毛の結論
結論、毛周期に合わせて医療脱毛をする、というのは理論的には休止期の期間をあけて脱毛に行くということになる。
それだと、1.5~6ヶ月と休止期の期間が体の部位毎にバラバラなため、経験則から「顔は月に1回、体は2~3ヶ月に1回」の脱毛が良いと考えられています。
毛周期に合わせた医療脱毛がしたい方におすすめのクリニック
レナトゥスクリニックでは、最新の脱毛理論から、最も効率の良い医療脱毛を提供致します。
コストパフォーマンスに優れた医療脱毛をお探しの方は、レナトゥスクリニックにお任せください!
気になること・ご不安なことはお気軽にご相談ください
当院のスタッフは脱毛に関して豊富な知識を持っております。ご不安なこと、気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。
また、LINEにお友達登録をしていただけると、初診料が無料になります。
ご不安な点やご質問がございました際に、直接院とやり取りができるのでご安心いただきやすいかと思います。
患者さまそれぞれに最適なプランやご心配事項も異なりますので、どの脱毛施術が良いか悩んでおられるような場合は、ぜひお気軽にご相談ください。皆さまのお越しをお待ちしております。
当webページは医療広告ガイドラインを遵守し、医師監修のもと掲載しています
2018年6月に改正・施行された「医療広告ガイドライン」を遵守し、当ページは医師免許を持ったレナトゥスクリニックの医師監修のもと掲載しています。ジュビダームビスタ認定医、ボトックス認定医も取得しております。
まずは無料カウンセリングへ!
lineでwebから気軽に簡単予約ができます。
↓予約はこちらから↓