当院で処方された脱毛時・脱毛後の肌トラブル時の薬の使い方、副作用、注意点の説明です。
お薬は正しく使用しましょう。
目次
スピラゾンローション0.3%
この治療で使用されるスピラゾンローションは医薬品医療機器等法の承認済の製品です。
使用方法
【効能・使用方法】
炎症止め(ステロイド)の塗り薬です。照射当日の夜や翌日まで赤み・痒み・ひりつきなどが続いている箇所がございましたら、症状のある部位のみ、照射翌日まではご使用ください。
1日に使用する回数に決まりはございませんが1日1回〜数回程度、症状がある時のみに使用するようにしてください。
【使用上の注意】
照射二日後以降も漫然と使い続けてしまったり、症状がないところに使い続けてしまいますと、毛嚢炎のリスクをあげてしまったり、炎症の治りを遅くしてしまったりする可能性があります。そのため、改善傾向が見られる場合は、薬の使用は原則照射当日とその翌日までとしてください(症状が強い場合はその限りではないので一度院にご連絡ください)。
また、お薬を使用される際は、患部を清潔にした後、保湿剤の前にご使用ください。その際、保湿剤でお薬を塗り広げてしまわないようにご注意ください。
禁忌(このお薬を使用できない方)、主な副作用や重篤な副作用に関しては、下記の通りです。
お薬の使用に際し、異常を感じた場合は、使用を中止し、当院にご連絡いただくか、お近くの医療機関を受診してください。
禁忌(使用してはいけない方)
1.細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[感染を悪化させるおそれがある。]
2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
3.鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある。]
4.潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅延するおそれがある。]
治療による主なリスク・副作用
重大な副作用(頻度不明)
眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障、白内障を起こすことがあるので注意すること。大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、緑内障、白内障等があらわれることがある。
その他の副作用
1. 皮膚の感染症
頻度不明
皮膚の真菌症(カンジダ症、白癬症等)、細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)及びウイルス感染症があらわれることがある。[密封法(ODT)の場合、起こり易い。]このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
2. その他の皮膚症状
頻度不明
長期連用により、ざ瘡様発疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(ほほ、口囲等に潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張を生じる)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、多毛及び色素脱失等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合にはその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。また、魚鱗癬様皮膚変化、一過性の刺激感、乾燥があらわれることがある。
3. 過敏症
頻度不明
紅斑等の過敏症状があらわれた場合には使用を中止すること。
4. 下垂体・副腎皮質系機能
頻度不明
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、下垂体・副腎皮質系機能の抑制をきたすことがあるので注意すること。
ナジフロキサシンローション1%
この治療で使用されるナジフロキサシンローションは医薬品医療機器等法の承認済の製品です。
使用方法
【効能・使用方法】
抗生剤の塗り薬です。毛嚢炎と診断された場合に処方されます。
1日2回、朝晩、赤みの伴う湿疹が出ている場所にご使用ください。朝もしくは晩にシャワーや入浴をされる場合は、その後にご使用ください。
【使用上の注意】
お手持ちの保湿剤との併用はできますが、なるべく保湿剤の前にナジフロキサシンローションを使用するようにしてください。
使用期間は最長1ヶ月を目安とします。1ヶ月経っても中々治らない場合、通常医療脱毛による毛嚢炎の原因となる細菌以外の原因(真菌など)が考えられますので、近医を受診して頂くか、当院へご連絡ください。
耐性菌(お薬が効かない細菌)が発生するのを防ぐため、安易に使用したり、効果がないまま漫然と使用することはせず、症状にご不安な点がある場合は必ず当院へご相談ください。
禁忌(このお薬を使用できない方)、主な副作用や重篤な副作用に関しては、下記の通りです。
お薬の使用に際し、異常を感じた場合は、使用を中止し、当院にご連絡いただくか、お近くの医療機関を受診してください。
禁忌(使用してはいけない方)
禁忌は添付文書上記載がなく、設定されていませんが、このお薬を過去に使用して過敏症症状が出た方はご使用いただくことが出来ません。
治療による主なリスク・副作用
皮膚
頻度不明 そう痒感、刺激感、発赤、潮紅、丘疹、顔面の熱感、接触皮膚炎、皮膚乾燥、ほてり感また、ナジフロキサシンローションと同じ系統の抗生剤(ニューキノロン系抗生剤)の経口投与(内服)において、光線過敏症の報告があります。
ミノサイクリン塩酸塩錠100mg
この治療で使用されるミノサイクリン塩酸塩錠は医薬品医療機器等法の承認済の製品です。
使用方法
【効能・使用方法】
抗生剤の飲み薬です。原則として、ナジフロキサシンローションのみでは毛嚢炎の治りが悪い場合に処方されます。処方されたら、1日2錠、1回1錠を食後(12時間ごと)に内服してください。
【使用上の注意】
2週間内服を継続した時点で改善が見られない場合はまず一度ご連絡ください。
経口避妊薬(ピル)内服中の方は、ピルの効果が弱くなり、不正出血などが起こることがあります。これは、本剤により腸内細菌が減ってしまい、腸管からのピルの吸収が弱くなるためだと考えられています。
また、副作用の一つとして、耳鳴りや聴覚障害が起こることがあります。重篤な副作用の一つとして、中毒性表皮壊死融解症(TEN)/皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)やその他の薬剤過敏症症状が見られることがございます。
そういった症状がございましたら、直ちに使用を使用を中止し、お近くの医療機関を受診してください。また、その他にも体調に異常を感じることがございましたら、使用を中止し、一度ご連絡ください。
禁忌(このお薬を使用できない方)、主な副作用や重篤な副作用の詳細に関しては、下記の通りです。
禁忌(使用してはいけない方)
テトラサイクリン系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
妊娠中、または妊娠の可能性がある方や、授乳中の方
治療による主なリスク・副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、呼吸困難、血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫等)、意識障害等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).全身性紅斑性狼瘡(SLE)様症状の増悪:全身性紅斑性狼瘡様症状の増悪(SLE様症状の増悪)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎:結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、倦怠感、体重減少、関節痛、網状皮斑、しびれ等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
4).自己免疫性肝炎:長期投与例で、抗核抗体陽性となる自己免疫性肝炎が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑、剥脱性皮膚炎:中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、剥脱性皮膚炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
6).薬剤性過敏症症候群:初期症状として発疹、発熱がみられ、更にリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する)。
7).血液障害:汎血球減少、無顆粒球症、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少、貧血が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行い、また、注射用製剤で溶血性貧血が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
8).重篤な肝機能障害:肝不全等の重篤な肝機能障害が現れることがあるので、特に投与初期は観察を十分に行う、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(投与開始1週間以内に出現することがある)。
9).急性腎障害、間質性腎炎:急性腎障害、間質性腎炎が現れることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
10).呼吸困難、間質性肺炎、PIE症候群:間質性肺炎、PIE症候群が現れることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等の異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎、PIE症候群が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
11).膵炎:膵炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
12).痙攣、意識障害等の精神神経障害:痙攣、意識障害等の精神神経障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
13).出血性腸炎、偽膜性大腸炎:出血性腸炎、偽膜性大腸炎等の重篤な腸炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
1).過敏症:(頻度不明)発疹、発熱、浮腫(四肢浮腫、顔面浮腫)、蕁麻疹[投与を中止する]。
2).皮膚:(頻度不明)色素沈着(皮膚色素沈着・爪色素沈着・粘膜色素沈着)[長期投与における発現]、*光線過敏症[*:投与を中止するなど適切な処置を行う]、急性熱性好中球性皮膚症。
3).精神神経系:(頻度不明)眩暈感、頭痛、しびれ感。
4).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等肝機能検査値異常、黄疸。
5).消化器:(頻度不明)腹痛、悪心、食欲不振、胃腸障害、嘔吐、下痢、舌炎、便秘、口内炎、味覚異常、肛門周囲炎、歯牙着色、舌変色。
6).血液:(頻度不明)好酸球増多。
7).腎臓:(頻度不明)BUN上昇。
8).菌交代症:(頻度不明)菌交代症に基づく新しい感染症[投与を中止するなど適切な処置を行う]。
9).ビタミン欠乏症:(頻度不明)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。
10).頭蓋内圧上昇:(頻度不明)頭蓋内圧上昇に伴う症状(嘔吐、頭痛、複視、うっ血乳頭、大泉門膨隆等)[投与を中止する]。
11).感覚器:(頻度不明)耳鳴、聴覚障害。
12).その他:(頻度不明)倦怠感、関節痛。
ビブラマイシン錠100mg
この治療で使用されるビブラマイシン錠は医薬品医療機器等法の承認済の製品です。
使用方法
【効能・使用方法】
抗生剤の飲み薬です。原則として、ナジフロキサシンローションのみでは毛嚢炎の治りが悪い方で、ミノサイクリンが副作用などの理由で使えない方に処方されます。
処方されたら、初日は1日1回2錠飲んでください。2日目以降は1日1回1錠ずつ飲んでください。
飲むタイミングは、なるべく24時間毎が望ましいですが、飲み忘れのないタイミングであれば多少前後しても問題ありません。
【使用上の注意】
2週間内服を継続した時点で改善が見られない場合はまず一度ご連絡ください。
経口避妊薬(ピル)内服中の方は、ピルの効果が弱くなり、不正出血などが起こることがあります。これは、本剤により腸内細菌が減ってしまい、腸管からのピルの吸収が弱くなるためだと考えられています。
また、副作用の一つとして、耳鳴りやめまいが起こることがあります。重篤な副作用の一つとして、中毒性表皮壊死融解症(TEN)/皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)やその他の薬剤過敏症症状が見られることがございます。
そういった症状がございましたら、直ちに使用を中止し、お近くの医療機関を受診してください。また、その他にも体調に異常を感じることがございましたら、使用を中止し、当院にご連絡ください。
禁忌(このお薬を使用できない方)、主な副作用や重篤な副作用の詳細に関しては、下記の通りです。
禁忌(使用してはいけない方)
本剤の成分またはテトラサイクリン系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
妊娠中、または妊娠の可能性がある方や、授乳中の方
治療による主なリスク・副作用
昭和44年9月25日〜昭和48年6月30日に国内437施設で調査した総数9,505例における副作用発現件数は1,077件(11.33%)であり、その大部分は悪心・嘔吐、食欲不振等、消化管障害1,039件(10.93%)であった。その他の副作用としては発疹、灼熱感などが報告されている。
1.重大な副作用(自発報告のため頻度不明)
1).ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血管神経性浮腫等):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血管神経性浮腫等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎:中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
3).薬剤性過敏症症候群:初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う(投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する)。
4).偽膜性大腸炎:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎が現れることがあるので、腹痛、頻回の下痢が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
5).肝炎、肝機能障害、黄疸:肝炎、肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行う。
1).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)。
2).消化器:(1%以上)食欲不振、悪心・嘔吐、(1%未満)腹痛、下痢、口内炎、舌炎、(頻度不明)膵炎、食道潰瘍、食道炎、嚥下障害、消化不良、腸炎、肛門周囲炎。
3).血液:(頻度不明)顆粒球減少、血小板減少、溶血性貧血、好酸球増多。
4).循環器:(頻度不明)潮紅、低血圧、心膜炎、末梢性浮腫、頻脈。
5).腎臓:(頻度不明)BUN上昇。
6).過敏症:(1%未満)発疹(斑状丘疹性皮疹、紅斑性発疹を含む)、(頻度不明)発熱、蕁麻疹、光線過敏症(爪甲剥離症を含む)、多形紅斑[発現した場合には投与を中止する]。
7).皮膚:(頻度不明)皮膚色素沈着[長期投与における発現]。
8).筋・骨格系:(頻度不明)関節痛、筋肉痛。
9).その他:(頻度不明)頭蓋内圧上昇(嘔吐、頭痛、複視、うっ血乳頭、大泉門膨隆等)に伴う症状、ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)、全身性エリテマトーデス悪化、血清病、耳鳴。
参考:ビブラマイシン錠添付文書
フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg
この治療で使用されるフェキソフェナジン塩酸塩錠は医薬品医療機器等法の承認済の製品です。
使用方法
【効能・使用方法】
アレルギーに対する飲み薬です。痒みが強い時に、痒み止めとして使用する他、脱毛の合併症の一つである非アレルギー性蕁麻疹の際にも使用します。
1日2回、朝食後と寝る前に1錠ずつ内服して下さい。痒みが治まった場合は薬が余っていても内服を中止して構いません。
【使用上の注意】
眠気が出ることがあるので、その場合は朝食後の内服は中止し、寝る前のみにしてください。
非アレルギー性蕁麻疹を発症したことがあり、予防的に内服される場合は、照射の1週間前から1日2回(朝食後・眠前)の内服を続けてください。
重篤な副作用として、過敏症症状や肝機能障害などが見られることがあります。体調に異常を感じたら使用を中止し、お近くの医療機関を受診してください。
禁忌(このお薬を使用できない方)、主な副作用や重篤な副作用の詳細に関しては、下記の通りです。
禁忌(使用してはいけない方)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
治療による主なリスク・副作用
本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用(頻度不明)
1).ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、血圧低下、意識消失、血管浮腫、胸痛、潮紅等の過敏症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2).肝機能障害、黄疸:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇、LDH上昇等の肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
3).無顆粒球症、白血球減少、好中球減少:無顆粒球症、白血球減少、好中球減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).精神神経系:頭痛、眠気、疲労、倦怠感、眩暈、不眠、神経過敏、悪夢、睡眠障害、しびれ感。
2).消化器:嘔気、嘔吐、口渇、腹痛、下痢、消化不良、便秘。
3).過敏症:血管浮腫、そう痒、蕁麻疹、潮紅、発疹[このような症状が現れた場合には、投与を中止する]。
4).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)[このような異常が現れた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行う]。
5).腎臓・泌尿器:排尿困難、頻尿。
6).循環器:動悸、血圧上昇。
7).その他:呼吸困難、味覚異常、浮腫、胸痛、月経異常。
アンテベート軟膏0.05%
この治療で使用されるアンテベート軟膏は医薬品医療機器等法の承認済の製品です。
使用方法
【効能・使用方法】
ステロイドの塗り薬です。スピラゾンローションに比べ強いお薬なので、顔には使用しないでください。主に非アレルギー性蕁麻疹の症状が強い場合に処方されます。
症状が出ている部分に、1日1回〜数回程度塗布してください。
【使用上の注意】
使用期間は4日を限度とし、症状が治り次第使用を中止してください。
また、お薬を使用される際は、患部を清潔にした後、保湿剤の前にご使用ください。その際、保湿剤でお薬を塗り広げてしまわないようにご注意ください。
お薬の使用に際し、異常を感じた場合は、使用を中止し、当院にご連絡いただくか、お近くの医療機関を受診してください。
禁忌(このお薬を使用できない方)、主な副作用や重篤な副作用に関しては、下記の通りです。
禁忌(使用してはいけない方)
1. 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症、及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等) [感染症及び動物性皮膚疾患症状を悪化させることがある。]
2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
3. 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。]
4. 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第 2 度深在性以上の熱 傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがあ る。また、感染のおそれがある。]
治療による主なリスク・副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 眼圧亢進、緑内障、白内障(頻度不明):眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障、白内障を起こすおそれがある。大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、緑内障、後嚢下白内障等の症状があらわれるおそれがある〔8.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 皮膚感染症:(0.1〜5%未満)皮膚真菌症(皮膚カンジダ症、皮膚白癬等)、皮膚細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛嚢炎・せつ等)、(頻度不明)皮膚ウイルス感染症[密封法(ODT)の場合に起こり易いので、このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には本剤の使用を中止すること]。
2). その他の皮膚症状:(0.1〜5%未満)ざ瘡(ざ瘡様発疹、ステロイドざ瘡等)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、ステロイド潮紅等)、(0.1%未満)ステロイド酒さ・口囲皮膚炎(口囲紅斑、顔面全体紅斑、丘疹、毛細血管拡張、痂皮、鱗屑を生じる)、紅斑、紫斑、多毛、皮膚色素脱失、皮膚色素沈着、(頻度不明)魚鱗癬様皮膚変化[特に長期連用に際しては注意し、このような症状があらわれた場合には徐々にその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り換えること]、(0.1〜5%未満)皮膚刺激感、湿疹(発赤、苔癬化、皮膚腫脹、皮膚糜爛等)、(0.1%未満)接触皮膚炎、皮膚乾燥、皮膚そう痒。
3). 過敏症:(頻度不明)皮膚刺激感、発疹等。
4). 下垂体・副腎皮質系機能:(頻度不明)下垂体・副腎皮質系機能抑制[大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により、きたすことがあるので注意すること]。
参考:アンテベート軟膏添付文書