医療脱毛の機械の設定において、「パルス幅」も脱毛の結果に大きく影響する重要な要素になります。
パルス幅
パルス幅とは、わかりやすく言うと、「レーザーを1発照射している時間」のことです。
レーザーを照射している時間が長いと、毛だけではなく、その周囲の組織も破壊してしまうことは容易に想像できると思います。例えば、火炎放射器をずっと使っていると、毛だけではなく、その周囲も燃え広がってしまいますよね。
逆に、レーザーを照射しいている時間が短いと、毛だけが破壊されて、その周囲の組織は全く破壊されないということが起こります。この場合は、毛の周囲の組織に発毛中枢があるので、毛は破壊できたけれど永久脱毛はできなかった、という結果に終わります。
このようにレーザーは、発振時間=パルス幅(1発照射している時間)を変えることで、様々な異なる現象を起こすことが出来ます。
光熱作用・光音響作用・プラズマ
発振時間によって、以下のような異なる現象が起こります。
光熱作用
ある程度以上の長い時間のパルス幅(ミリ秒単位〜ナノ秒単位での発振)だと、高エネルギーな光は物質に吸収されて分子振動を引き起こし、熱エネルギーに変換されます。これを光熱作用(photo-thermal effect)と言います。
ミリ秒単位での発振を行うものをロングパルスレーザーと呼びます。
脱毛レーザーで使われるのは、このロングパルスレーザーです。
マイクロ秒単位での発振はパルスレーザー、ナノ秒単位での発振はQスイッチレーザーと呼ばれます。
シミの治療で使われるレーザーはQスイッチレーザーが一般的です。
光音響作用
パルス幅が短くなると(ピコ秒単位での発振)、急激な温度上昇による体積膨張により衝撃波が発生します。これを光音響作用(photo-accoustic effect)と言います。
ピコ秒単位での発振はピコレーザーと呼ばれます。
ピコレーザーでは光音響作用と光熱作用の両方が作用すると考えられています。
ピコレーザーはシミの治療や、刺青の除去に使われます。
プラズマ発生
さらにパルス幅が短くなると電子の温度が瞬時に高くなるためプラズマが発生します。
脱毛とパルス幅の関係
脱毛では、約3~100msecのパルス幅が使われます。
ある一定の出力を出すパルス幅が短いほど、毛の周囲への熱の影響が少なく、その分熱が分散されずに組織の破壊力は大きくなります。急激に熱を加え、小さい範囲で熱を加えて一気に破壊をするイメージです。
ある一定の出力を出すパルス幅が長いほど、毛の周囲への熱の影響が大きく、その分熱が分散されて組織の破壊力は小さくなります。熱をゆるやかに加え、広い範囲でじんわりと破壊するイメージです。
例えば、毛嚢炎や蕁麻疹などができやすい方にはパルス幅を長くすることで、周囲組織の破壊を最小限にすることで、副作用を少なくすることができます。しかし、パルス幅が長いと組織の破壊が最小限になるので脱毛効果は低くなってしまう可能性はあります。
患者様一人一人の脱毛レーザーの反応で、パルス幅を調節することが大切になります。
まとめ
- パルス幅はレーザーを1発照射している時間のこと
- パルス幅によって、起きる作用が変わる
- 脱毛では光熱作用が使われるため、ロングパルスレーザーが使われる
- 患者様に合わせてパルス幅を調節します
脱毛をしたい初心者から既に脱毛を開始している全ての皆様にオススメできるレナトゥスクリニックを是非、候補の一つに入れてみてくださいね。
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